
プットインは懸垂下降から。
降下のあとも長いガレ場が続き、水に降り立つまで30分を要する。酷暑の炎天下にドライを着込んでいるため、すでに軽い朦朧状態。美しい水に降り立ち、ひと泳ぎして蘇る。

水は少なめだが落差が激しい。写真は最初の滝。ブーフ不可の形状に加え、滝壺に岩がありそうな泡立ち。最初のポーテージ。ここでもロープでお互いとボートを確保しながら慎重に降りる。
気を緩めた瞬間が命とりとなりかねない地形のため、集中力を使う部分、抜いていい部分の線引きを明確にしてポーテージ。
ポーテージの際の集中力の必要性は魔境・
「清津峡」で嫌というほど味わったので身にしみている。
その後は、基本的に浅いながらもところどころ気持ちよいブーフが出来る場所があり、こまめな下見をしながらもそこまでのストレスはなしといった状況。

ひとしきり下ると、現れたのは巨大な2段の滝。
一段目の滝壺は幅約1mと極狭い。
泡立ちでは判断つかないが、この地形で一段目の滝壺が深いとは到底思えない。
一見、左岸側から滝坪へ(右岸側へ流れに対して直角に着水)の降下が出来そうだが、60度くらいの岩盤を落ち込んでいるため、バウを上げることは不可能。水深がないとなると必ずピンニングするのでパス。
右岸の岩盤をブーフして、滝壺を飛び越して斜面へ着地が可能性としてあったが、あまりにも水が少ないので、ヘりで止まってしまい真下に落下の可能性もあったのでこちらも潔くパス。
ちなみに後で確認すると、
安藤太郎は左岸からいって成功。
八木達也、加古学は右岸からブーフして成功したらしい。もっと水が多い時の話だが。
ちなみに左岸から攻めて、ピンニングして激しくバウを潰してしまった有名パドラーもいたとか。

続いて躊躇するような狭さの落ち込み。
ボートの幅はあるもののパドル幅はなし。綺麗な岩盤の上を水が滑っているため、障害物に引っかかることはなさそうだが、最初の落ち込み部分で左岸に70度くらいの角度で落ち込む部分があり、右岸の流れに乗れれば良いのだが、左岸に落ちてしまうとこれまた痛い目にあいそうな地形。
佐藤俊平のボートが狭い場所に引っかっかったという情報を事前に得ていたのだが、多分ここではないかと。
かなり緊張したが、二人共危なげなくクリア!
それにしても川相が厳しい。近場にここまで険しいクリークがあったこと自体が驚き。
ここまで2キロ程度だが、すでに2時間半が経過。計4キロ程度の行程のため、少なくともあと2時間かかる。
若干の焦りを感じながらも漕ぎ下る。行程が5時間に近づくと、集中力が限界に達してくるのは、「清津峡」で実証済み。
羨望の
牛金淵はまだ現れず!!!
続く
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