
今井ちゃんと思案する。。
戻って崖を登りドロップアウトするか?このまま進むか?それにしてもおどろおどろしい地形と雰囲気。
きりたった岩盤に囲まれて昼間だというのにそこだけ仄暗く、ウロコ状の岩に記された見たこともないような縞模様・・・
没落する武田家の金が沈めらたという言い伝えとともに、負のオーラが凄い。
挟まっている木の高さは約40cm。
リンボーダンスは厳しくても、沈したまま下ればいけるだろう。極端に浅い地形ではなさそうと判断して「沈でGO大作戦」で挑むことに。
ただ心配していた通り、下見折り返しのクリフハンガーが難しかった。行きは登り勾配なので、まだいけたのだが帰りの下り勾配の張り付きが難しく、どうしても帰れる気がしない。
約8mの高さを垂直懸垂することも考えたが、完璧な支点が見つからないこともあり、やはりクリフハンガー。
アルパインの経験がある今井ちゃんに先をいってもらい、三点確保の位置を探ってもらう。
しばらく考えた後、見事に向こう側へたどり着く。そこをトレースすることで自分もクリア。
餅は餅屋!今井ちゃんがいて良かった。
そしてついに
「牛金淵」をカヤック降下。

最終落ち込みがなかなかの落差であったのだが、問題なくクリア。左岸のエディに入ることに成功して今井ちゃんを待つ。今井ちゃんも最終落ち込みで沈したものの左岸エディに入り込む。
実はここでエディを取れないと、ログへ猛スピード一直線だったため、かなり集中力がいる場所であった。。
「エディin MUST」というお題はなかなかの緊張感である。
そして7m先にログが控えていることを再確認。上からの目測通り40~50cm。
一気にログ前まで漕ぎ出して沈。目を開けて水面上をログが通過することを確認。そして下流でロール。
今井ちゃんにOKサインを送り、彼がそれに続く。沈をして1、2、3・・10秒、長い。そして満を持してロール。
二人で満面の笑みでハイタッチ!!!!
ついに羨望の牛金淵をクリア。
机上の計画から長い時間をかけてようやくクリアまでこぎつけた。
何げに自分の中で一大プロジェクトだったので喜びもひとしお。「イェーーーイ」。
切り立つ岩壁に二人の雄叫びが響き渡った瞬間だった。
そして、いつもの丹波川セクションへと降り立つ。ここに関しては、今井ちゃんと自分は目をつぶっても?下れるくらいの熟練度があるため、なんのことはない。
ガガガっとクリア! 計5時間半。滅茶苦茶疲れたが、めでたしめでたし

そしてその3週間後、あのにっくきログをなんとかしてやろうと、オリンピアン一輝を引き連れて今井ちゃんと三人で再挑戦。

ログの下流はかなり流速が遅かったことを利用してログを押したり揺すったりするが反応なし。細そうに見えるログだが相当な強度+ガッチリハマっている。
ということで三人横並びで必死に全体重をかける。と、しばらく頑張っていると、ついにログがゴロンと下に外れる。
これはまさしく「三本の矢の教え」というやつか?
ちなみに道路上から下見をしていたパドラーの話によると、2年くらい前から居座っていたログらしい。
良かった。次回からは増水しても思う存分やね。

ちなみにその後は
「牛金淵ゴルジュ部分」を道路上から下見するようにしたのだが、このようにロープ確保をとって降りていけば全貌が確認できる場所がある。あの右岸のクリフハンガーをするくらいなら相当少ない労力で済むため、これからはこれで決まり。
終わり先日発売したてのプレイボーティングに全二回
「魔境・清津峡」でのノンフィクションドラマを掲載してあるのでこちらも是非どうぞ。クリーキングの魅力と考え方、そしてリスクがうまく伝えられれば幸いです。