
「井田川KeenCup」には出られなかった私がいうのもなんだが、
沈脱人数が間違いなく過去最高だったらしい。
学校や会社でも打たれ弱い現代っ子が増えているらしいが、フリースタイル界も間違いなくそうなってきているようだ。
フリースタイルを始めたばっかりの人はしょうがないとしても、何度も大会に出ている人、バーチカルの表彰台に近いような人も沈脱しているとか。当然井田川は通常のスポットより激しいし巻かれることもある。
だがハッキリ言って、ロールがキッチリ出来て、カートをメーク出来るようなカヤッカーが沈脱するような場所ではない。
沈脱がカッコ悪いとか、ギリギリまで頑張ってやろうとかいう気概はないのだろうか?
大会前に井田川の巻かれムービーを見て、恐怖にオノノイテいる人達がたくさんいたそうだが、恐怖は伝染する。
そしてもっとやれるはずなのに、自分も自分もと集団パニックのように沈脱祭りが始まる。
そんな中、下手でも集団パニックに左右されずに自分の芯を持ったカヤッカーも当然いたはずである。
自分の精神状態をコントロールするのはなかなか難しいが、色々方法はある。どういう方法が適しているかを探すのも自分を知るきっかけになり面白い。
ちなみに本当に厳しいホールというのは顔がほとんど出ない。仮に出たとしてもサイドサーフィンなどやった瞬間には上沈する。先日の「逆襲のハラキリ」もそれに近いが、沈脱というほどではない。
沈脱とは最終手段であり、簡単にするものではない。巻かれるよりさらにキツイ思いをするし、当然助けてくれる人もいる。自分もへこんでトラウマにもなりかねない最悪の悪循環にもなりうる。
最も最終の最終手段はワープだが、本気巻かれの時に「ワープ」という言葉を発する余裕がある人間は相当なもんであるここで私なりの井田の攻略法を少し。
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左岸を斜め上に向かってブラスティングしていけば簡単に出るのは周知の通り。後傾になってはいけないのは、他のスポットと同じ。井田で後傾になると、しっかり逆リーンをかけているにも関わらず上沈する。
そして最も
皆がやられるのは、一度沈でロールしたり、ループを崩されたりした後ではないだろうか?
今これを見ている方はリラックスして椅子にもたれかかって楽に座ってみましょう。この状態からカヤックをやるような良い姿勢にもっていってみましょう。
背中を曲げて背筋から肩の力を使って戻しているんではないだろうか?それが一番楽だからである。
ただカヤックでこれをやると見事にそのあとに
ボートがロックする。上体に力が入り、全くカヤックが動かなくなる現象が起きる。
※こないだの「三人の刺客」ムービーのフェイク井田で、私がエアループ後に見事この悪い例をやっているので必見。
では腹筋(オヘソの下)に力をいれて起き上がってみましょう。かなりキツイはずである。
ただ、カヤックではこれを膝で引きつけるのでもう少し楽になる。
姿勢を崩された後だけでなく、どんな場所でも(井田のようなキツイ場所は特に!)、強烈に膝と腹筋を意識し続けることでかなり乗り方が巧くなる。※ボートが意志通り動く
この姿勢戻しは会社でデスクワークをしている時も簡単にできるので是非やってみましょう。
ラジオ体操のふりでロールの動きをしたり、歩きながらブラントをするよりもバレにくいので良い。
ちなみに会社で見つかって一番恥ずかしいのはマックの練習である。お尻を突き出す動きは流石に御法度である。
ちなみに私はワールド前にAirトリッキーウーを先輩に発見されて、顔を赤らめた経験がある。
話を戻すが、例えばカートホイールをやるにしても、ゆっくり上体の力を抜いてやることで、かなり巧くいく。
「ゆっくり軽く」がキーワードである。力VS力では鳥沢はねじ伏せられても井田は無理である。
普通のスポットではそこそこ巧いが、井田だとそうはいかない症候群が出るカヤッカーはボートに乗るのが巧くない。
※偉そうに言っているが自分がそうであったので良く分かる。
今回は見ていないのでよく分からないが、
玉地は井田川でもしっかりボートに乗れるはずだが、
ヨシコはそうではないのではないだろうか?実力は今のところヨシコだと思うが、下半身でボートを押さえられている点において玉地に相当分があると思う。
※ヨシコはチームメイトなので、敢えて引きあいに出してます。ゴメンネ、君はもっと巧くなる!
自分がどれだけボートに乗るのが巧くなったのかを、確認する上でも一年に一度「井田川Keen Cup」に出ることはとても意義深い。挑戦しなければ、向上は望めない。
出ていない私がいうのもなんですが・・・来年は休みとるぞーーー!おー