「左右のカウンターエッジ」ムービーにある通り、ウェーブムーブをメークする時に、逆側から走りだすプレ動作のこと。
逆側から走り始めることによって、ムーブ直前の加圧動作を効果的に行う技術。※左走りブラント場合、左に走った後、左スターン側のエッジに乗ってから、ブラントの動作をする。
このブラント直前の
エッジに乗る動作(加圧動作)がブラントの成否を決定するほど重要!
そして「左右のカウンターエッジ」は、このムーブ直前の加圧を最大限引きだすためのプレ動作。例えば、高くジャンプする時は、必ず下に沈みこんでからジャンプしようとするはずだが、これと同じような作用反作用の原理。実は、瞬発力やパワーがありムーブの動きに慣れたパドラーなら、カウンターエッジを使わなくてもある程度の
「加圧」が出来ます。自分も状況的に使わない場合もある(落差やスピード、方向性などに応じて)。
ただ、ほぼ全ての状況で使ったほうが効果があるとは思っている。(特に最近)
全てで使えないのは自分の実力不足・・・
特に「ブラントを覚え始めた」というような中級者の方から是非使ってほしい。

1 「基本はS字に走らせること」とムービー上で説明しているが、かつての
長い・重い・跳ねないボート(イナゾーンやフォープレイのような)でのブラントでは当たり前だったらしい。
基本はS字なのだが、直線的に走らせる方法に対して、どうしてもスピードを殺してしまうという弱点もある。
ただ、ムーブに慣れていない方や女性パドラーが、(例えば)ブラントで角度を出すためには、必須動作になると思います。
また、
05番右走り・本山ウェーブ左走りのような角度が出しにくい想定でのブラント等でも不可欠となる。
2 「走り出す際に逆パドルを併用して、(逆側にボートを振り)反対側のエッジにのる」今のボートは昔のものと違い、瞬発力があり、跳ねさせやすい。
ボートが持つスピードを最大限殺さずに、かつ効果的に加圧するにはこの方法が有効。(簡単)
自分が見る限り、ほとんどのトップパドラーは知ってか知らずかこの動作を行っている。
「左右のカウンターエッジ」が素晴らしく上手なのは、2009世界選手権チャンピオンの
ニック・トラウトマン(カナダ)。
ムービーでもあるように、
完全に逆側に走ってから、途中で向きを修正してムーブする。
しかもボートのスピードを出来るだけ殺さないように、より直線的なカウンターエッジをする。
やってみると分かるが、この(左右の)カウンターエッジはかなり難しい。
「スピード&加圧」という二つの要素をいいとこどり。
例えるならショートボートのためのカウンターエッジ最終形。
まだまだ突き詰めつめることがあるようです。